さやによる曲解説
1曲目
全体の流れはたゆたゆと河の流れをあらわし、ベースラインがどっしりと舟を漕ぐ櫂の役割で、水面に映る月光のちらちらが時々とおり過ぎるギターのフレーズ、眠りそうになってしまったときソプラノサックスの生々しいソロの音ではっと気が付くとそこには渦が巻いていた、自分のからだの中を旅して思わぬ拾いものをしてしまいました、というようなことです。
訳)
ころころと浮かぶどんぐり
私の血の河で
へたの帽子を探しては
つま先のところで
ひっくりかえる
2曲目
赤毛のエリクは空に島を持っていて、ほんとはみんなで合唱したいところにひとりでさびしいなという歌です。わたしのナイヤビンギです。全ての音がとぎれるとシーと鳴っているのが気に入っています。かもめみたいな生声もです。バサバサいっているのは傘でやりました。
3曲目
牛が海を見ようと思ってサメに会ったりして、最後に虹がでる、と。ギターソロは本当に虹になっていると思います。うえのくんの演奏ってひゅーって
みんなを連れていっちゃうんです。
4曲目
長野の思い出です。朝もやの牧場にうっすらと馬の影がいくつも見えて音もなく近づいてくる馬が、おはようと言ったということです。
5曲目
この曲はトランペットが凄くて、あとはかってに途中で終わっちゃうドラム
とか、周り廻るギターとかすべてが続くのを願っているかんじです。
6曲目
友人のお葬式でその人が好きだった曲をかけて、からっと晴れた空に煙が昇っていく歌です。さいごのもわっと消えるのが煙です。
7曲目
これは歌詞をのせます
山をめぐるとき、
希望にはためく旗、
今日の掃除をサボったこと
思い出しながら、
運命の抜け道を探す
太陽の光を受けては、
瞼、亜鉛色に輝き
瞼、亜鉛色に輝き
とうとう手放したタイコ
ほうぼうにこだまする
木々のざわめきの間
希望に滲むハーモニー
残した弁当の匂い
カバンから洩れ出す
8曲目
曲自体はずっと前からあったもので、セロニアスモンクのアルバムですごいシンプルな4重奏(スタンダードのカバー曲なのですが)に感動して作ったのですが、仕事のあとの労働者の背中に夕日がさしている様子みたいです。
公園でブランコが風に吹かれてきーきーいってるような演奏です。
と、ふりかえってみましたが、いいですねこれは。 |