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DAY OFF
cinq
DAY OFF
2004.08.25
CD
CXCA-1157
¥2000 (without tax)
1. murmur, 4:00 p.m.
2. nightfall at the Riverside
3. midnight crickets
4. the first train for (k)ichijoji
5. call at 8:15 a.m.
6. brunch; coffee + bagle + fried egg + watermelon
7. a sudden shower
8. an afternoon nap
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理知的で禁欲的で排他的で……と、エレクトロニカのパブリック・イメージって、だいたいこう。でもこれって、かなりベタな見解。オレはぜんぜんそうじゃないね。エレクトロニカこそ地球上にある音楽の中でも、かなりバタ臭いもんだと認識してる。誤解多き音楽じゃない?
 そもそもね、音がどうの、それを作り出す機材はこうで、実験的でアヴァンギャルドで、すごく変わっててクレイジーで、イッちゃっててヘンタイで……と、いつからオバケになっちゃったんだって、エレクトロニカ作品の寸評を見てて思うことがある。対象物の個性を“これでもか!”と、評論家がいっしょうけんめい修飾しようとするのはわからなくもない。けど、そういう言い回しはもう古いですよ。渋谷センター街(&ガイ)のひとたちに言わせれば、“チョーだっせー”。ほんと、オレも同感だね。

 まずアーティスト自身の声を聴かなくちゃ。唄入りじゃなくても——今回フィーチャーされる二階堂和美のアブストラクト・ヴォイスしかり——そこに音があるかぎり、ノイズと世間で呼ばれる音にも発信者の声明というのはしっかりあるんですよ。もちろん皮相的なトコロじゃなく、奥深いトコロに。だから耳よりココロで聴いて感じ取るもの。ハートに働きかける音の集合体だから、エレクトロニカはすごくヒューマンな音楽なんです。しかも立脚点は極めてパーソナルだったりするから、吟遊詩人でありフォークやブルースの歌い手とおなじと言ってもいいんじゃない。方法論の違いだけで、自分の考えを伝えたいという気持ち、情熱にも変わりない。
 cinq(サンク)の作品に初めて触れたとき、こんな思いがアタマの中からドバッと飛び出してきた。デビュー・アルバム『Sketch』は肉感的なグルーヴというものが強く感じられたりもしたから、数多ある凡庸なエレクトロニカとも違うってことがすぐにわかった。あっ、その“グルーヴ”なんて言葉を使うと、すぐ黒人のそれに結びつけられそうだけど、ああいうファンクネスじゃない。おなじファンクでも、その根幹に横たわる“魂”、“生命力”をcinqなりの語法で、それもサラッと表現してるなぁと感じたの。それこそデトロイト・テクノなんかとは対極にある、というか、その上モノだけをトレースしてみたような玄妙な響き、揺らぎ——これこそ『Sketch』を抽象的に染め上げる個性だったんじゃないかな。

 この新作『Day Off』は、一転してより内省的な音の響きをアルバムの骨子に推移させてきたような感触がある。それもcinqの声を支えるまわりの音も、背景の一部としてさり気なくハマッてて実に心地よい。このテのものって主役との関係に不明瞭なことが多かったりするから、長く聴いてると疲れてしまう。ところが、ここではそれぞれの役回りが明確で、かつ展開にムリロニカとも違うってことがすぐにわかった。あっ、その“グルーヴ”なんて言葉を使うと、すぐ黒人のそれに結びつけられそうだけど、ああいうファンクネスじゃない。おなじファンクでも、その根幹に横たわる“魂”、“生命力”をcinqなりの語法で、それもサラッと表現してるなぁと感じたの。それこそデトロイト・テクノなんかとは対極にある、というか、その上モノだけをトレースしてみたような玄妙な響き、揺らぎ——これこそ『Sketch』を抽象的に染め上げる個性だったんじゃないかな。

 この新作『Day Off』は、一転してより内省的な音の響きをアルバムの骨子に推移させてきたような感触がある。それもcinqの声を支えるまわりの音も、背景の一部としてさり気なくハマッてて実に心地よい。このテのものって主役との関係に不明瞭なことが多かったりするから、長く聴いてると疲れてしまう。ところが、ここではそれぞれの役回りが明確で、かつ展開にムリがなく全体のストーリーが円滑に前へ進んでいく。このテンポ感、ちょっとクセになりそう。

 結果的にエレクトロニカじゃなく、cinq自身になっているからの“自然さ”なんだろうな。cinqがcinqというひとりの人間を唄う。すごく温度感のある声。さぁ、みんなも聴いて、触れてみて!

若杉 実

ボクの友人の音楽家は床に物を置いていくように音をつくるそうです。
ボクはうすエンピツで落書きしながら、かろうじて一曲が仕上がります。
タケムラ君は堂々とした線で、ドラマチックな音をつくります。美しいプログレです。
そう思います。

伊藤ゴロー (MOOSE HILL / naomi & goro)

電子音の中にさらりと煌めく生楽器達がたまらないです。
マッハのスピードが出る乗り物で聞いて、
脳トリップ。

大坪加奈 (Spangle call Lilli line)

すごく穏やかなアルバムだなぁ。。
優しく温かい夏の終りの記憶のように
奏でられるギターの音色は、
まだ見ぬユートピアのメタファーと言えるでしょう。
必聴です。

kazumasa hashimoto

cinqさんとはtenniscoatsの二人が近所に住んでたことがあったりnobleがcacoyを一番最初に気に入ってくれたレーベルだったりいろんな繋がりがあって参加させてもらった今回のアルバム。自分でもコラボの曲はかなり気に入っているのでいろんな人に聴いてもらいたいです!

dj klock (clockwise recordings)

"DAY OFF" is sublime and intruiging, fresh, .. the future of pop music. an exciting and well executed new direction for cinq. "Nightfall at the riverside" (track 2) is a brilliant blend of modern, digital production mixed with instrumentation and pop sensibilities.

taylor deuplee (12k / LINE / HAPPY)

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